北海道の最北に位置する猿払村。
この村にやってくる夏は、6月から8月下旬までのほんのわずかな期間です。
けれど、この短い夏こそが、猿払で暮らす人々にとって最も忙しく、そして最も活気に満ちた季節でもあります。
自然とともに生きる猿払村では、夏は“動く季節”。
今回は、そんな村の夏の働き方と暮らしのリアルをご紹介します。
全国でも有数のホタテの水揚げを誇る猿払村。
夏は稚貝の育成や出荷準備が本格化し、漁業がもっとも忙しくなる時期です。
港では朝早くから船が動き、作業所には人の手と活気があふれます。
海だけでなく、陸の仕事も夏が本番。
牧草の収穫や道路・住宅の工事など、日照時間が長くなるこの時期に集中して作業が行われます。
忙しく働く毎日の中にも、猿払の夏には特別な魅力があります。
夕方には家族でバーベキューを楽しんだり、牧草地のそばで夕陽を眺めたり。
外の空気が心地よいこの季節は、自然の中で「何もしない時間」を過ごす贅沢があります。
涼しく湿度の少ない気候は、エアコンいらずで過ごせる快適さ、そして何より人混みのない静けさが、移住者からも好評です。
猿払の夏は短いからこそ、何気ない日々が特別に感じられるのです。
都市部では「働く場所」と「暮らす場所」が切り離されがちですが、猿払ではその距離がとても近く、両方が自然に調和しています。
海や森のすぐそばで、家族と時間を過ごしながら、自分のペースで仕事をする——そんなライフスタイルが、ここでは当たり前のように営まれています。
もちろん、自然とともに生きるには、それなりの準備や体力も必要です。
けれど、その分だけ「誰かの役に立っている実感」や「自分の手で何かをつくる喜び」が得られる。
猿払村で働く人々の姿には、そうした誇りとあたたかさが感じられます。
猿払の夏は、短いけれど、心を動かす力強さがあります。
自然のリズムに寄り添いながら、汗を流して過ごす日々には、都会では出会えない暮らしの豊かさが詰まっています。
もし今、新しい働き方や生き方を考えているのなら、一度、猿払の夏を感じてみませんか。